年間のお申し出件数はどのくらい？
また、どのようなお申し出が多いの？

2023年度のお申し出件数は4,663件で、そのうち約9割が農産品の品質に関するものとなっています。

お申し出の対応で大切にしていることを教えて！

お申し出の内容を正しく理解し受け止め、そこから必要な対応を判断することです。
しかし、お申し出の商品（現物）がない・一部しかない状態では、調査が難しかったり、時間がかかることがあります。正しい調査を行うには『パッケージを含めた商品すべてが必要』ということを組合員に知っていただきたいです。

改善につながったお申し出で印象に残っている事例を教えて！

卵（徳用1kg）のパックを閉じている部分が割れて固く鋭利に尖っており、手を切りそうになったというお申し出をいただきました。
調査したところ、徳用で使用しているパックは熱で圧着して閉じているため、閉じた部分が割れやすい現状があり、検品時に発見できず出荷したものと考えられました。
そのためコープファミリーでの注意喚起掲載と、フタをテープで閉じている8個入りのパックに変更。規格を『徳用1kg（15個～18個）』から『徳用16個（8個入りパック×2）』として商品を取り扱うように改善しました。

お米

届いてから台所に一ヵ月保管して、使おうと思ったら未開封なのに虫がいた。

袋の中の虫はノシメマダラメイガでした。この虫は穀類に発生する国内外に広く分布している虫です。玄米の表面やぬかの中などに卵を産みつけ、20℃から30℃の環境で活発に活動、約1か月で卵から成虫となり、寿命は約1週間です。
精米工場では糠層を100％除去することは出来ません。そのため、糠層に産み付けられた虫の卵を除去することは難しく、精米から1か月ほどで環境が整うと虫が発生することがあります。湿気防止、ニオイ移り防止の為にもお米は届いたら、密閉容器に入れて冷蔵庫（野菜室）での保管をお勧めします。

カップ麺

食べる直前にMCTオイルを2～3滴いれたところ、容器の内側が溶けだして穴が開き熱湯が手と足にかかりました。

MCTオイルで容器が変形したことが原因でした。調査したところ、商品の容器の材質は沸騰したお湯の温度に十分耐えられるように設計されていましたが、その一方で、α-リノレン酸（植物油に多く含まれている不飽和脂肪酸）や、中鎖脂肪酸を含む油（アマニ油、エゴマ油など）と接触しますと樹脂が変質して薄くなり、その部分が破損してしまう場合があることがわかりました。
火傷する恐れがありますので、添付以外の食用油などは加えないようにお願いします。
加えたい時は別の容器に移し替えることをお勧めします。

※カップ麺に使用されている容器のうち、発砲ポリエチレン製の容器は特定の油によって溶ける場合があることがわかっています。これまでにMCTオイルの他、エゴマ油、アマニ油、しそ油、ココナッツオイル、DHA・EPA（フィッシュオイル）を加えた場合に、容器の変形につながることがわかっています。
※容器の表示の確認をお願いします。注意事項として「カップが変質し、破損する恐れがありますので、添付以外の食用油などは加えないでください」という記載はありませんか？