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みかんの皮むき実験で考える 食品添加物

『食品添加物』と聞くと「なんだか怖いな」「体に悪いものかも」というイメージってありませんか?
みかんの皮むき実験を通して、食品添加物について一緒に考えてみましょう!

原材料表示に記載されない食品添加物?

※画像はイメージです

みかんの缶詰は、塩酸で薄皮を取り、苛性ソーダで中和させたあと水洗いして薄皮を剥いています。ですが、原材料表示には記載はありません。
それは、製造中に使用しても、完全に除去して食品に残らない食品添加物のことを「加工助剤」と言って、原材料表示には記載しなくても良いとされているからです。

記載されていない食品添加物もあるんですね!
でも、本当に残っていないのか、ちょっと気になりますよね。

女性のイラスト

記載されていない食品添加物もあるんですね!
でも、本当に残っていないのか、ちょっと気になりますよね。

みかんの薄皮をクエン酸でとる実験で、さっそく調べてみましょう!

女性のイラスト

みかんの薄皮をクエン酸でとる実験で、さっそく調べてみましょう!

用意したもの

実験開始!

  • ①クエン酸溶液を作ります。
    (水が沸騰したら火を消して、クエン酸を加えて溶かします)

  • ②外皮を剥いて、小房にほぐしたみかんを入れ、クエン酸が溶けたお湯が全体にいきわたるようにゆっくりとかき混ぜます。

  • 矢印

    1分後

    矢印

    8分後

    ③冷めないようにフタをして、8分待ちます。待っている間のみかんはこんな感じです。

  • ④8分後、みかんを取り出します。

    ポイント!

    ゆで汁は捨てずにとっておきます。

    あんあんくんのイラスト
  • 矢印

    ⑤やさしく水洗い・・水を変えて3回繰り返します。

    ポイント!

    1回目、2回目、3回目の洗った水は捨てないでおきます。

  • みかんの皮むき完了!
    薄皮やすじが無くなったよ。

    あんあんくんのイラスト

    みかんの皮むき完了!
    薄皮やすじが無くなったよ。

クエン酸(食品添加物)は残っているのかしら?

みかんをゆでた水

水洗い1回目

2回目

3回目

ゆでた水、水洗い1回目、2回目、3回目を調べることで、「みかん」にどれだけクエン酸が残っているかわかるんだ。クエン酸が残っているとpH値は小さくなるよ。

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ゆでた水、水洗い1回目、2回目、3回目を調べることで、「みかん」にどれだけクエン酸が残っているかわかるんだ。クエン酸が残っているとpH値は小さくなるよ。

専用容器に入れる

1~3回目までを用意

計測中

pH値:

中性はpH7.0、これより数字が小さくなるほど酸性が強く、数字が大きくなるとアルカリ性になります。

ゆでた水 洗い水1回目 洗い水2回目 洗い水3回目 水道水(参考)
pH値 1.88 3.21 6.28 6.77 7.00

実験結果から

最初のゆでた水(クエン酸溶液)は非常に強い酸性です(pH 1.88)。
1回目の洗い水は、強い酸性のクエン酸が中性の水道水で薄められた結果、pHの数値が大きくなっています(pH 3.21)。これは酸性が弱まったことを意味し、みかんの表面のクエン酸が水に溶け出したと考えられます。
その後、2回目、3回目と水洗いすると、水はさらに中性(pH 7.00)に近づきます。この結果から、みかんに付いていたクエン酸がほとんど残っていないことがわかります。(※みかん自体にも酸があるので、完全な中性にはなりません。)
最終製品(みかん)にほとんど残っていない「クエン酸」のような物質を「加工助剤」と呼んでいます。洗い水が中性に近づいたということは、「この加工助剤は残っていない」ことを示しているため、原材料表示に記載する必要はないということになります。

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